2026年02月
13.車検、法定点検等の費用について
下表にかかる費用をまとめてみました。
下表は、あくまでも目安の料金です。 そして交換部品等の費用は含まれていません。 重量税は、車両の経年数によってことなります。下表の金額は13~17年経過車の場合です。
上から順に説明します。
1-1.法定費用)基準適合審査
車検の技術適合審査にかかる費用(NALTECにかかる費用)です。運輸支局内の「印紙うりば」で証紙を購入します。
指定工場に持込みの場合は、法定費用はありません。(指定工場の車検費用に含まれる)
1-2.法定費用)検査手数料
車検の検査手数料。 運輸支局内の印紙うりばで印紙を購入します。
1-3.法定費用小計(基準適合審査+検査手数料の計)
ユーザー車検、認証工場への車検依頼の場合の費用は同じになります。 対して指定工場の場合、若干安くなります。
2.法定費用)重量税
車両にかかる国税です。 運輸支局内の印紙うりばで印紙を購入します。
(250CC超 小型二輪 継続検査の場合)
・登録後12年まで:年1,900円⇒2年分:3,800円
3.法定費用)自賠責保険
車検証有効期間中の自賠責保険の加入が必要。 バイク屋さん等の認証工場、保険代理店、コンビニ、運輸支局他で加入できます。
以上が法定費用でした。
4.検査持込代行費用
5.車検検査料
これは、指定工場での車検検査にかかる費用です。 ユーザー車検、認証工場の場合は、前述の法定費用)基準適合審査にカテゴライズされています。
6.車検前点検整備費用/24か月法定点検点検費用
*ただし、整備のみの依頼を受け付けるかどうかは各認証事業者の方針によります。 また車検前点検整備のみの依頼は一般的でないと思われます。 ⇒多くの認証工場では、使用者の保守管理義務の観点から、24か月法定点検と必要整備(いわゆる予防整備)を含めて実施するのが一般的。
◇認証工場(指定工場を除く)に車検を依頼した場合
【結論:ユーザー車検が安い理由】
ユーザー車検に散見される法定点検未実施の場合のリスクについて説明します。
これは制度上、車検制度と法定点検制度が別個の制度として構成されていることに起因します。
◇車検 = 「その時点の適合性確認」
◇法定点検 = 「継続的な維持管理義務」
24か月法定点検を未実施のまま車検を通すことは、
なお、これらのリスクは、法定点検をしていない公道を走行する原付バイクを含むすべてのバイクの使用者に対しても同様なことが言えます。
*近年、単にバイクショップに車検依頼をすると費用が高くなるという理由から、法定点検整備を自ら行うこともなく、十分な整備をしないままユーザー車検を通したという情報をSNSで数多く目にします。 自己責任ということで自分のなかでそれをとどめている方に対しては否定する気はまったくないのですが、そういう事を他に助長するような人が少なからずいる状況が、この記事を書こうと思った背景にあります。
11.特定整備(分解整備)は、自動車特定整備事業者以外の個人がおこなえるか?
この問いについては、他のSNS等でも「自分の使用する車両に限っておこなえる」と説明されています。
(1)法的根拠
(4) 結論
12.ユーザー車検と24か月法定点検
いまどきの国産メーカーのバイクのサービスマニュアルには、24か月法定点検の整備内容が網羅されています。
(けっこうなお値段がしますが・・)
分解整備内容によっては、専用工具や専用機器が必要になってきます。
工具を買うつもりもない、知識もないって人は、素直にバイク屋さんに依頼することをお勧めします。
また、前述のとおり車検じたいに24か月法定点検実施の有無は求められていませんが、車検証には24か月法定点検実施有無は記載されます。(2023年1月より車検証の電子化が始まったので、車検証情報に入力され「自動車検査証記録事項」で確認できます。)
以上、車検と法定点検について説明してきました。
最後に、かかる費用について書きたいと思います
-続く-
前回は、車検制度の概要、ユーザーが車検を受ける窓口、基準適合審査基準の実施機関/審査項目等を説明しました。
車検ではいくつかの検査項目審査さえ合格すれば、車検証の発行、検査標章が発行されます。(⇒自分で車検を通すこと自体は、多くの人が思っているほど難しくないかも・・)
しかしながら、自動二輪(250CC超)の車両オーナーは24か月法定点検(分解点検)が法律で義務付けられています(道路運送車両法第48条および道路運送車両法施行規則第44条(定期点検整備の時期))。
*補足:公道走行するバイクは、原付も含め全て法定点検が義務付けられています。
それでは「車検」に続いて、「法定点検」についてふれてみたいと思います。
道路運送車両法第48条および道路運送車両法施行規則第44条(定期点検整備の時期)により、公道走行するバイクには12か月法定点検もしくは12か月+24か月法定点検が義務付けられています。
また法定点検とは別に同法第47条の2「自動車の使用者は日常点検整備を行う義務がある。」とされています。 内容:ブレーキの効き、タイヤ空気圧、灯火類、異音・異臭 などの「乗車前点検」。
一般的に定期点検と言うと、前者の法定点検を指します。
5.車種別法定点検の適用について
上図のとおり、公道行動走行するすべてのバイクには12か月法定点検が、126cc~250ccの軽二輪および250ccを越える小型二輪には12ケ月法定点検に加え24か月法定点検も義務付けられています。
6.各法定点検ごとの点検項目の違い
(1)12ケ月法定点検
(2)24ケ月法定点検
12か月法定点検整備項目にくわえ、
☆上表 「二輪自動車点検整備記録簿(別表7)」のすべての項目(■(くろしかく)を含む)。
(ただし上表が現行のものより旧版なのでご容赦ください。)
7.点検義務と記録簿作成義務
前述のとおり道路運送車両法 第48条(定期点検整備)により、原付を含めたすべての車両の使用者には法定点検が義務付けられています。
そして同法第49条および同法施行規則により、「定期点検整備を実施したときは点検整備記録簿を作成し、保存しなければならない。」となっています。 そしてその点検整備記録簿は、次回の当該点検整備を行うまでの間、保存することが義務付けられています。
上記義務主体は使用者です。 点検整備も、点検整備記録簿の作成も、記録簿の保存も使用者義務です。
多くの場合は、使用者が認証工場(分解整備事業者)に依頼して点検を実施します。 この場合の義務主体はどうなるのか?
実務上は、<整備事業者が点検を実施し、点検整備記録簿を作成。 そしてその記録簿を使用者に渡し、使用者が保存。>という流れになると思います。
この流れの法的構造としては、<使用者の作成義務を整備事業者が事実上代行している。>ということになるだけであり、使用者が点検整備をした場合同様に、点検記録簿の作成も保存義務も、使用者が義務主体にあることに違いはありません。
ただし・・
上記”使用者の記録簿義務”とは別に、認証工場(自動車特定整備事業者)は、同法第78条以下(分解整備事業の規制)に基づき、・整備記録の保存義務 ・業務管理義務を負っています。
「分解整備事業者は、分解整備を行ったときは、その内容を記録し、2年間保存しなければならない」
そして同法第49条および同法施行規則による使用者の点検整備記録簿の作成、保存義務の違反に対する罰則が定められていないのに対し、分解整備事業者が分解整備記録の保存義務を違反した場合は、業務処理不備として行政指導対象になり得ます。
(使用者が点検整備記録簿保存を怠った場合、整備事業者に責任は及ばない。-分解整備事業者の分解整備記録の保存義務とは別。)
まとめると下表のとおりになります。
8.法定点検義務と罰則について(車検制度との違い)【重要】
◇法定点検を実施しなかった場合
<制度上の大きな違い>
これは、
◇車検(継続検査)⇒保安基準への適合確認
◇24か月点検⇒予防整備・劣化確認
と、目的に違いによるものです。
↓↓↓
∴ 法定点検制度は、「使用者の維持管理責任」を基本とし、罰則よりも自己責任と事後責任で担保する構造です。
9.法定点検の実態
公道を走行するバイクは、原付を含め、道路運送車両法により使用者に法定点検の実施が義務付けられています。
認証工場、指定工場等へ車検を依頼する場合は、24か月点検整備に加え、それ以外の予防整備も実施してもらうことが期待できます。
次項では、ユーザー車検に散見される法定点検未実施の場合のリスクについて説明します。
-続く-
今回も、自分で運輸支局に行って車検を済ます予定ですが・・。
いろんなSNSを拝見していると、「ユーザー車検は安い!」とか「ショップさんに頼むと高いので、ユーザ車検がおすすめ!」とか、整備内容はそっちのけで、やたらそういう情報が出回っています。
それらの情報の多くの根本にあるのが、車検と法定点検の内容や”法的たてつけ”を正しく理解できず、いっしょくたにしていること。
まず車検とは!?
1.車検とは
後述の車検に関する費用(証紙・印紙)にも関係します。
2.車検の実施機関
自動車検査の行政権限は国土交通大臣にあり、技術的な基準適合審査業務は、国土交通省所管の独立行政法人自動車技術総合機構が実施。
↓↓↓のような業務分担になっています。
・車検受付業務:運輸支局
・基準適合審査業務:自動車技術総合機構(NALTEC)
・車検証交付:運輸支局
(参考:車検インターネット予約システム-NALTEC)
2-1. 自動車技術総合機構以外で技術審査(基準適合審査)できる場所は?
車検証交付業務は運輸支局が行いますが、ユーザーが指定工場に車検依頼した場合、指定工場が運輸支局への手続きもおこなってくれるのが一般的。
2-2.車検を受ける3つのパターン
(1)認証工場(自動車特定整備事業者)への持込み
町のバイク屋さん等に車検を依頼するパターンです。 これが一番多いのではないでしょうか。
上記の図で、上段に描かれているパターンです。バイクショップさん等の自動車特定整備事業者(認証工場)にユーザーが車検依頼。 そして認証工場が代行業務として運輸支局、自動車技術総合機構にバイクを持込み、技術審査を受け、車検証、検査標章を発行してもらいます。
<補足:認証工場(自動車特定整備事業者)とは>
*重要:<「分解整備(現在は“特定整備”)は、道路運送車両法第78条に基づき地方運輸局長の認証を受けた事業者のみが行うことができる。>・・特定整備(分解整備)は、個人ができるか?等は詳しく後述します。
(2)自分で運輸支局(NALTEC含む)に持込み=ユーザー車検
ユーザー自身で車検を申し込み、車両を持込み適合審査を受けるパターン。
上図の中段に描かれているパターンです。
基本、自身で車検前整備をおこなう事になりますが、車検適合審査事項の整備のみバイクショップさん等の認証事業者に依頼することも可能? (認証事業者さん-ショップさん-が受け付けてくれるかどうかは、個々の認証事業者さん次第。基本的にはNGかも。-後述)
(3)指定工場(指定自動車整備事業者)への持込み
完成検査を自社に持つ指定工場に車検を依頼するパターン。
上図で、下段に描かれているパターンです。 指定工場(指定自動車整備事業者)にユーザーが車検依頼。 自社内の検査が合格すると保安基準適合証を発行。 その保安基準適合証を運輸支局に提出し、車検証、検査標章を発行してもらいます。
<補足:認証工場(自動車特定整備事業者)と指定工場(指定自動車整備事業者)の位置づけ>
すなわち↓↓↓
以上、ユーザーが車検に出す方法は、3つある事がご理解いただけたと思います。
そしてここからこの記事の核心部分に触れてみたいと思います。
「車検を通すのって難しそう」、「車検ってお金がかかるよね」・・etc。
そもそも車検(基準適合審査)って何するの?
3.車検(基準適合検査)の検査項目(自動二輪(小型二輪)の継続検査の場合)
・著しい損傷
*継続検査では、「その時点で保安基準に適合しているか」のみを確認します。 分解整備の実施確認は行いません。
したがって・・
・違法改造していない
・普通に走行可能
・ブレーキも普通に効く
・タイヤのスリップサインが出ていない
・保安部品も純正品で正常動作 等
の状態なら、錆び錆びであろうが、チェーンがコテコテの油まみれであろうが、制動力に問題がなければブレーキフルードを長期間替えていなかろうが、ブレーキパッドが残り少なかろうが、良い悪いは別にして車検には通っちゃいます。
ただし前照灯の光軸の狂い、光度不足は、検査でひっかかります。 その場合は、テスター屋さん等で有料で調整可能。
また車検証記載の車幅、高さに記入されている純正ハンドル値と大きく異なる値のハンドルに交換している場合は、適合審査が通らない可能性が高いので注意が必要です。
まあ極端な言い方をすれば、未整備でも不法改造していなければ、車検審査に合格する可能性は十分にあるってことです。
*補足:公道走行するバイクは、原付も含め全て法定点検が義務付けられています。詳しくは、次の項にて。






















